お知らせ

外来だより 2024年 1月号

2024年01月01日

 明けましておめでとうございます。

 昨年は日本列島を襲った新型コロナウイルスが年末にかけてやや勢いを減じたところにインフルエンザが台頭し、子供の感染が増加しており、親の世代にも感染の拡がりがみられます。大分県でもインフルエンザの感染者数が日増しに増加しており、危機的状況となっています。九州内の他県でもインフルエンザの感染者数は増加し、小学校、中学校、高校でも学級閉鎖のみならず、学年閉鎖を行っている学校も多くあります。さらには帯状疱疹の感染者数も増加しています。

厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症について、感染症法上で危険度が2番目に高い「2類」から「5類」への引き下げを行いました。しかし、後遺症などの解明も進んでおらず、マスクはもう全く必要ないといった誤った考え方も出てきました。

 当院は外来のみならず入院施設も備えているため、院内感染やクラスター防止にむけ、面会制限や各種制限を昨年同様継続して行っています。また、外来には免疫不全の患者さんや免疫抑制を必要とする薬剤を使用している患者さん、感染には抵抗性の弱い高齢の患者さんも多くご来院なさっています。外来、入院患者の皆様にはご不便をおかけしますが、なにとぞご理解ご協力のほどお願いいたします。眼科は高齢の患者さんが多い特性があります。若い方の、高齢者の患者さんに対する配慮を重ねてお願いいたします。

 近年日本人の食生活やスマートフォン、パソコンの使用などによる環境の変化に伴い、目の病気が明らかに増えつつあります。たとえば加齢黄斑変性、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症など、食生活や私たちの環境の変化のよって引き起こされている目の病気です。また、緑内障も自覚症状に非常に乏しいため、当院でも手遅れになってから発見されるケースが多く見られました。目の健康寿命をのばすため、「アイフレイル」という概念が提唱されています。日本老年医学会より「フレイル」が提唱され、眼科領域でも積極的に取り組んでいく体制が整いつつあります。

 こういった「アイフレイル」に対し、さらなる啓発を続けてゆきたいと思います。人生を有意義に過ごすために、視力を残存することは非常に大切です。安心して皆様が受診でき、適切な時期に適切な治療が受けられるよう職員一同誠心誠意尽くしてゆきたいと思います。

 本年も満足度の高い患者さん中心の眼科医療を目指して日々精進して参ります。何卒よろしくお願いいたします。