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外来だより 2024年 5月号

2024年05月01日

 新緑が眩しく爽やかな五月晴れに夏の気配を感じる季節となりました。気候が温かくなるにつれて、気になるのが紫外線。UVA(シミ、シワ、たるみのもと)は、4月から急激に増え、5月が年間で最大量降り注ぐそうです。紫外線は肌荒れ、日焼けの原因となるだけではなく、皮膚がんのリスクも高め白内障の原因にもなります。そのため、しっかりと紫外線対策を行うことが重要です。

紫外線対策には、日焼け止めが有効です。SPF30以上のものを選び、顔や首、手の甲など、露出している部分に均等に塗布しましょう。汗をかいた後は2時間ごとに、日焼け止めを塗りなおすのがポイントです。

 5月から8月の午前10時から午後4時の間は、紫外線量が特に多いと言われています。なるべく日差しが直接肌に当たらないように、出かける際は、長袖の服、帽子や日傘、UVカットのサングラスなどを使用しましょう。サングラスは、レンズの大きいもの、顔にフィットした形の物を選ぶとよいです。色の濃いレンズは視界が暗くなることで瞳孔が開き、紫外線が目の奥に届いてしまうため、外側から目が見えるくらい薄い色のレンズがおすすめです。

 また、紫外線対策は、外からのケアだけでなく、内からのケアも重要です。食事やサプリメントで、肌を健康に保つ栄養素を摂取しましょう。カロテノイド、ビタミンC、オメガ-3脂肪酸などの栄養素が、紫外線対策に有効です。

 一方、日光を避けすぎるのも問題です。骨粗鬆症予防につながったり、幸せホルモンと呼ばれる、セロトニンも分泌されるため、うつ病の予防や改善、免疫力アップやがんなど生活習慣病のリスクや、認知症のリスクを下げる効果も期待できます。また、1日2時間程度太陽光を浴びることで、子どもの近視が進行しづらいという研究結果もあります。そのため、紫外線を過度に恐れる必要はありません。有効な紫外線対策をした上で、適度に外で過ごす時間を持つといいですね。

紫外線は”恐れすぎず侮れ過ぎず”がポイントです。上手に活用して、心身ともに元気な身体づくりをしていきましょう。