お知らせ

外来だより 2025年 12月

2025年12月01日

今年も残すところ1ヶ月になりました。世界では紛争やコロナなど終息することなく続いています。また国内ではクマ被害が相次ぎ深刻化しています。安心して暮らせる世の中を願う毎日ですが、2025年はどのような年でしたか。

今年の疲れを癒すために『冬至』について特集したいと思います。『冬至』は太陽の運行にもとづいて決められるため、世界共通に行われます。北半球において日の出から日の入りまでの時間が最も短い(夜が長い)日のことです。南半球では逆に最も昼が長い日になります。ちなみに今年は12月22日(月)になります。

さて、日本の『冬至』と言えば、かぼちゃと柚子湯!を思い浮かべますね。かぼちゃは別名「なんきん」で「ん」がつくので「運」が呼び込めると言われており、16世紀ごろに中南米から日本に渡来したのがはじまりです。かぼちゃは長期保存が効くことから、冬に栄養をとるための賢人の知恵でもあります。野菜の中でビタミンが豊富で、栄養価の高さは群を抜いています。次に、ゆず湯の由来の一つに元々は「冬至→湯治」、「ゆず→融通」の語呂合わせから「湯治で融通よく」という意味を込め、柚子風呂の習慣が定着しました。ゆず湯に入ると、柚子には風邪予防や保温効果があるビタミンCや血流改善を促すヘスペリジンなどが含まれ、体に良いことは近年の研究で科学的に証明されています。果皮にはクエン酸などの栄養素が多く含まれ、香りもリラックス効果があるので、皮に切り込みや半分カットした方が効果的です。

因みに、かぼちゃや柚子の栄養素は『目』に効果があるのを知っていましたか。かぼちゃは食物繊維や体内でビタミンAに変わるβ―カロテンや目の健康をサポートするルテイン、ビタミンEは目の老化防止に効果が期待され、目の疲れやドライアイ、老眼の緩和に役立つと言われています。柚子のビタミンA(β-カロテン)は暗い場所での視力を保つ効果が期待され、ビタミンCは目の酸化ストレスから目を守る助けとなります。また、白内障発症リスクを下げる可能性も示唆されています。ビタミンPは血行をよくする働きがあり、目への栄養供給がスムーズになり、目の疲れ改善につながると考えられます。クエン酸は疲労回復や新陳代謝を促進する効果があり、視力維持の可能性があります。

以上のことから、今年は是非違った『目👀』でかぼちゃを食べて、柚湯に浸かってみてくださいね。少しでも健康維持に役立つことを願っています。