外来だより

外来だより 2018年 11月号

2018年11月13日

秋 1

山々が美しく色づく季節となりましたが、皆さんは秋を満喫していますか? スポーツの秋、読書の秋などといわれますが、今年はなんといっても芸術の秋ではないでしょうか。

おおいた大茶会と称し、第33回 国民文化祭・おおいた2018そして、第18回 全国障害者芸術・文化祭おおいた大会が10月6日から11月25日まで行われています。 大分全域を祈りの谷、出会いの場、豊かな浦、耕す里、水の森の5つのゾーンに分けて各地で様々な催しが開催されています。 海と宇(そら)の未来展では、深海の実際の映像や潜水艦の窓のレンズを見ることができ、また宇宙ロケットの模型や宇宙飛行士の制服も展示されています。MEGASTARというスーパープラネタリウムでは、二千二百万個もの星が映し出され宇宙の広さを感じることができます。障害者アートの祭典では全国各地から多くの作品が集まり、感動した風景や家族への思い、日頃思っていることや、心に閉じ込めていた思いなどが写真や水彩画、書道などいろいろな方法で表現されています。作品の中には支援学校の生徒や車いすの方、また中途失明した方のものもあります。中途失明された方の作品では、暗闇の中にいる苦しみを味わっているが庭先に顔を向けたときに冷たい風が心地よく、秋を感じることができ少し心が癒されたとコスモスの花が美しく描かれたものもあります。見えていたものが見えなくなるという悲しみは推し量れませんが、作品の説明文を読まなければその悲しみが分からないほど明るい色彩で描かれています。

目の病気の中には一晩で失明に至るようなものもありますが、継続的に治療を続けることで進行を穏やかにすることができるものもあります。治療中の病気がある方は中途失明を避けるためにも自覚症状がなくても定期的に受診をしましょう。

(O.S)