外来だより

外来だより 2020年 1月号

2020年01月01日

あけましておめでとうございます。昨年は自然の脅威に対し人間が翻弄された1年でした。台風15号、19号、その後も続く豪雨災害により日本列島、特に首都圏を直撃し、甚大な被害が発生しました。かなり広い範囲に被害が及び、河川の堤防の決壊による浸水、強風・突風による倒壊、土砂崩れ等、各地にその被害の爪痕を今も残しています。近年生じている自然災害は過去のものとくらべ大型化かつ多発化しているのではないのでしょうか。

地球温暖化についてはいろいろ議論があり、近年の気候変動との因果関係は科学的に証明されているわけではありません。しかし、災害の規模の拡大は過去の状況とはかなり変化してきていると感じます。台風でいとも簡単に河川の堤防が決壊して地域を飲み込んだり、北陸新幹線の車両基地があっという間に水没したりするのを見るにつけ、今までの対策とは何だったのかと考える機会が多くなってきました。

そんな中で、第9回ラグビーワールドカップが我が国で開催され、ここ大分県においても多くの観光客が訪れ、まるで異国のような雰囲気を醸成しました。試合会場のみならず、県内各地のファンゾーンにおいても同様の盛り上がりを見せました。会場で観戦した方はもちろんのこと、テレビの前で大きな感動に包まれた方も数多くいたことでしょう。感動を与えてくれた日本代表に敬意を表する次第です。

当院と致しましては、増え続ける加齢黄斑変性症や糖尿病網膜症の患者さんに対する治療のため抗VEGF薬硝子体内注射への対応を以前に増して行うようになりました。しかしながら増え続ける治療件数と職員の働き方改革とは相反する問題です。今後どうするかを今年は考えなくてはならない年にさしかかっているようです。当院の治療方針は申すまでもなく、最高の医療を安全に提供でき、皆様方が安心して治療に専念できることです。しかしながら、医療資源は一定です。どうか皆様のご理解とご協力を賜り、引き続き組織9386[1]としての治療力の向上に努め、職員一同努力していく所存です。

 

本年もよろしくお願い申し上げます。  (M.M)